USJの魅力3~これは驚き!カメラを通してわかる「書き割り」のすごさ!

書き割りとは?

そこに無いはずのモノが出現し、そこにあるはずのモノが消滅する。

映画の撮影をする上で、邪魔な周囲の景色を隠して、現実には存在しない別の空間を与えるため、または映画の映像や舞台などで観客の奥行きや距離感に錯覚を与えるために用いられる技法があります。

それが「書き割り」です。

書き割りは、絵が描かれたボードを単純に使用するだけの場合もあれば、絵と実際のプロップ(小道具)を併用して空間を演出する場合もあります。

実はこの技法、かの巨匠アルフレッド・ヒッチコック監督が編み出したんですよ。

その後、書き割りはハリウッド映画のみならず、世界の様々な映画やテレビなどでも活用されました。

でも実は、「書き割り」って、良い意味で取り上げられたり、いい意味で話題にされたりすることはなかなかありません。

薄っぺらな、書き割りのようだ...」とか「書き割りのような遠近感(立体感)のない...」とか表現されることが多く、どうも世間では、単にキャンバスに絵が書かれたものを、急場しのぎに使うだけの物のように思われている事が多いようです。

まあ、実際にそのような書き割りが存在するのも事実ですが...

しかし、ハリウッドの書き割りは違います!

百聞は一見にしかず。一度、あなたの目でご確認ください。

立体感、遠近感、質感にあふれており、一見、平坦なキャンバスに描かれた絵とは思えない仕上がり具合に目を見張ります。

USJに行ったら、エントランスを入って、真っ直ぐ真っ直ぐどんどん歩いて行ってみてください。突き当たり(57丁目)に、ニューヨーク図書館を中心とした摩天楼の巨大な書き割りがあります。

その大きさや精巧さは半端じゃないです!

「どや、ハリウッド仕込みの職人が作った書き割りは!」

「ちょっと、そのへんの書き割りとは一味違うやろ!」

とでも言いたげに、そびえ立っています。

で、周囲にある書割の後ろに回りこむと、フレームで組み立てられている構造がよくわかります。

ここで、またひとつ実物の映画セットの技法を学ぶことができるんですよ。

ぜひ、これらを背景に記念写真を撮ってみてくださいね。

その写真には、あたかも本物の摩天楼があるかのごとく写っていることでしょう。出来上がりは、とても書き割りがバックとは思えないですよ!

USJで観られる書き割り

では、USJの書き割りを写真で紹介しましょう。

遠くから見ると書き割りとは思えません。
ニューヨーク図書館

でも、近づきすぎると、仕掛けが丸わかりになって、せっかくのセットの持ち味が失われてしまいます。 ニューヨーク図書館を別アングルで

近づいてみても立体感があります♪
パレスシアターよりデランシーストリートを望む

グッゲンハイム博物館の入口あたり
グッゲンハイム博物館の入口あたり

セットのライオンにも負けない立体感
ニューヨーク図書館前にて

USJでは、書き割りについても、その仕掛けを見せることによって、映画スタジオたるUSJの技を楽しんでもらえるように工夫しています。

実際、この技法が生でしっかりと見られるのは貴重な体験です。とても勉強になります。

グッゲンハイム博物館は、このように一部だけを作っています。
グッゲンハイム博物館の正面

で、裏側に回ってみると...
グッゲンハイム博物館のウラ

ポーランド領事館も一部だけなんですね。
ポーランド領事館

で、ポーランド領事館も裏側を観れば...
ポーランド領事館のウラて

リアルな図書館の入口にグッと迫ってみると、こんな感じ
ニューヨーク図書館の入口

図書館のこの書き割りだけは特別で、撮影時に人が柱に見え隠れできるように工夫された立体構造なんですよ。

USJで観られる書き割りクイズ!~こんな所にも書き割りが!~

さて、ここで過去にパークを一巡りした経験のあるあなたにクイズをお出ししましょう。

実は、USJ内にはニューヨーク・エリア以外にももう1ヶ所書き割りが有るんです。
どこか分かりますか?

答えはコチラ
  ↓
もう一つの書き割り

そして、2021年3月18日にも新たなエリアに、さらに書き割りができました。

それがコチラ
  ↓
さらに作られた書き割り

これらの書き割りも結構大きいでしょ。

これらは、外界が見えないように設置されており、それぞれの特別なエリアの雰囲気を守り、訪れたあなたの没入感を大いに高めてくれます。

USJで観られる映画の技法「書き割り」の紹介は以上です。

次のページでは、パークの雰囲気を演出する大きな要素、「BGM」を紹介しましょう。

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