USJの魅力8~USJはこんなところにまでこだわっている!
ここまで、USJで使われている映画セットや演出の技法について紹介してきました。
このように、セットに興味を持つと、アトラクションやショーだけではない、パークに秘められた別の魅力が発見できます。
詳しくはこのあと紹介しますが、実は、USJにはまだまだ見所があるんですよ。
「ん?!見所?それは何??」
はい、それはセットとしての、そしてテーマパークとしての「こだわり」です。
まずは、セットとしてのこだわりを挙げてみましょう。
USJのセットに隠されたこだわりとは
ニューヨーク・エリアにはペンシルバニア駅のセットがあります。
あなたもご存知、アメージング・アドベンチャー・オブ・スパイダーマン・ザ・ライドのアトラクションが入っている建物です。
実はこのペンシルバニア駅、人間の心理を利用して他の建物より高く感じるようにセッティングされているんです。
さて、どのような工夫で周囲より高く感じさせているんでしょう?
よく見ると、このペンシルバニア駅だけ周囲の建物より少し奥に建ててある事に気づきます。
不思議な事に、周りより少し奥に建てることによって、駅が心理的に周囲より高く感じるんですよ。
晴れの日は、ペンシルバニア駅が奥まっているために周囲の建物に影を落とすので、より一層高く感じられます。
あ、もう一つ、この付近に面白い演出がセッティングされているんですよ。
57丁目から5番街方面を望む※と、あなたはとても広々としたエリアだ、という印象を受けることでしょう。
(※57丁目から5番街方面を望む:ショップ、ユニバーサル・スタジオ・スーベニアを背に真っ直ぐ前を見る感じです)
これは、全て同じ高さの建物で街を構成することによって得られる心理効果なんです。
このような心理トリックはパーク内のさまざまな所に取り入れられています。
たとえば、パークの真ん中に、大きな池「ラグーン」を据えたレイアウトそのものにも用いられています。
ラグーンがあることによって、対岸まで行くには湖畔に沿って歩いてゆくしかないので、真正面のエリアへ行くまでには結構な時間がかかります。
それが、心理的に実際よりも広く感じさせているんです。
パークがなぜそういう風に作られたのか、裏を知るとなかなか面白いものです。
各エリアのストリートも変化に富んでいます。
サンフランシスコ・エリアは一部なだらかなスロープ状になっていて高低差があり、坂の街サンフランシスコのムードをしっかりと演出しています。
他のエリアにおいても、アスファルトに石畳、レンガに土・砂利、はたまたこれらのを組み合わせたりしてエリアのテーマにふさわしい道路に仕上がっています。
今はなくなったんですが、USJオープン当初にあったウエスタン・エリアの道は面白かったです。
どう見ても小さな砂利でできた砂利道なんですが、本物の砂利だとすぐに荒れてしまうので、砂利を敷き詰め固めた舗装がなされていました。そして注意深く観察すると、きちんと雨が流れて侵食された跡まで細かく表現されていたのには感心しました。
あと、ここまでに紹介したセットやプロップの錆やくすみが、よく表現されているところのフォトも掲載しておきますね。
そして、見ていて面白いのが、各建物のショー・ウインドウ内です。
パークを散策していると、たまにショー・ウインドウ内の陳列に興味を持って覗いているゲストを見かけます。まるでボクのように(笑)
ウインドウ内には本物のショップのように様々な商品がレイアウトされています。
撮影機材や化粧品、食料品やおもちゃなど。また、映画のワンシーンが再現されているウインドウもあります。(特に市民ケーンの事務所は映画のワンシーンそのままだったので思わずうなってしましました)
リアルな食事が配膳されている所もあったりするので面白いですよ。ぜひ探してみて下さい。
あ、そうそう、ウインドウ内の陳列物は、たまにレイアウトが変わるんです。何度もUSJへ通うとそんな変化を楽しむ事もできます。あ、ちょっとマニアックかな(笑)
ぜひ細部までこだわって作られているセットや、その妙技をじっくりと楽しんでみてください。
さて、次にテーマパークとしてのこだわりを紹介しましょう。
USJをそぞろ歩いていると、バラエティに富んだ多くの植栽でパークが美しく彩られていることに気付きます。
美しい植栽は、パークの付加価値を高めると同時に、パーク内にいる全ての人々(ゲストだけではなくクルーやエンターテイナーも含みます)を癒す効果があります。
四季折々の花や果実(本当に実るビワの木もあります)があなたの目を楽しませてくれることでしょう。
その中でもボクが特に好きな植栽を紹介しましょう。
この並木は全て百日紅(サルスベリ)。
夏になるとものすごい数の花がアーチ上に並木道を作り出し、それがとても美しく壮観なんです。
ここまで立派な百日紅の並木道はなかなかないでしょう。夏にUSJへ行くあなた。イースト・ゲート(JR側のゲート)だけではなく、ウエスト・ゲート(駐車場側のゲート)へも足を運んでみて下さい。
そこには広々とした空間の中で咲き誇る百日紅がレットカーペットならぬ、レッドアベニューとなって、あなたを迎えてくれますよ。
あと、植栽と言えば、パーク最大の花園があります。
それは、ローズ・オブ・フェイム。
ローズ・オブ・フェイムは、ハリウッド・ウォーク・オブ・フェイムよろしく、映画俳優やミュージシャン、ダンサーなどエンターテイナーの名を冠したバラが250品種楽しめるバラ園です。
バラには、人名だけではなく映画のタイトルや主題歌、ビートルズの曲や作家など、さまざまな名前が付いています。
これは豆知識なんですが、ローズ・オブ・フェイムでは、他のエリアとは違ってバラの花の名にちなんだBGMが、そのバラの付近でだけ流れているので、それらもバラと一緒に楽しんでみて下さいね。
この、ローズ・オブ・フェイム、見頃は5月中旬~6月中旬、そして10月中旬~11月初旬です。
たくさんの種類があるけど、10分もあれば全部楽しめます♪ ぜひ一巡してみてくださいね。
USJ テーマパークとしてのたこだわりとは
最後に、USJがテーマパークとして最もこだわっている事を紹介しておきましょう。
それは、クルーたちによる ホスピタリティです。
USJは「世界最高を、お届けしたい。」の理念を掲げ、パークに訪れたあなたに対して、世界最高の体験をしてもらうべく、アトラクションはもちろん、ショーのクオリティについてもワールドクラスのエンターテインメントを提供しています。
でも、それだけではありません、世界最高の体験をクルーとの触れ合いでも感じられるよう、クルーの教育にも力を入れています。
パーク内を歩いていると、あなたと目が合ったクルーやパーク・コンシェルジュが積極的に挨拶をしてくれたり、手を振ってくれたり、話しかけてくれることが多い事に気づくでしょう。
服装や、アクセサリーのキャラクターなどに関心を示して「わぁ、可愛いですね!」とか「あ、ミニオン!」とか声をかけてくれます。ボクの場合、常に一眼レフカメラを肩から下げているので、「いいカメラお持ちですね」とか「いい写真撮れました?」とか「素敵な写真いっぱい撮って下さいねー」などと声をかけてくれる事が多いです。
そして、最後は「楽しんでくださいねー♪」ととびっきりの笑顔で手を振って見送ってくれます。
笑顔でクルーに見送られ、あなたもまた笑顔でパークを歩き出す♪
そのようなクルーとの楽しい触れ合いを重ねるごとに「あぁ、今日もパークに来て良かった♪」と実感するんです。
クルーによる「おもてなし」がUSJならではの大きな魅力だと言えるでしょう。パーク体験が素敵な一日になるのは、そんなふれあいがたくさん交差して、みんなの笑顔がパーク中にあふれているからなんですね。
さあ、あなたもUSJのこだわりに包まれながら、思いっきり楽しんで、笑顔あふれる素敵な一日を過ごしましょう(´▽`*)ノ♪
次のページでは、USJで出会える「クルマ」たちを紹介します。